 |
 |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■■
■■■■ ビジネス選書&サマリー☆リーダーズ
■■■■ <http://www.kfujii.com/TCY03.htm>
■■■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 今週の選書 ザ・ゴール 2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<<INDEX>>
〔1〕ご挨拶 〜 リーダーズの創刊にあたり
〔2〕今週の選書 〜 ザ・ゴール 2
◆ 選書データ
◆ 選書サマリー
◆ 選書コメント
〔3〕書棚より 〜 ザ・ゴール
――――――――――――――――――――――――――――――
■〔1〕ご挨拶 〜 リーダーズの創刊にあたり
――――――――――――――――――――――――――――――
▼これぞ「選択」と「集中」!
できるビジネスパーソンには、勉強熱心な方が多いですね。ビジネ
ス書は、そんな勉強熱心な方の「脳の“栄養源”」です。
でも、できる人ほど忙しいのも事実、書店に行くことさえ、ままな
らないのでは?
そこで「選書」も「読書」も専門家に任せ、余った時間をすべて思
考に集中しましょう。これぞ、まさに「選択」と「集中」ですね!
…と、こんなコンセプトで始めた「ビジネス選書&サマリー」も、
ビジネス系メルマガとしては空前の10000部発行に育ちました。
▼ところが!
続けるうちに一部の読者から、次のような声(お叱り)が寄せられ
るようになりました。
! 「毎日送るな!メールボックスがパンクする!」
! 「広告が邪魔で読みにくい!金を払うから広告を入れるな」
そして、中でも一番深刻な要望が、
! 「文字が少なすぎる!文字数を増やせ!」
というものです。現行の1500字でも本を買うガイドにはできます。
でも著者の主張を完全に理解するには、確かに文字が足りません。
こうした、より勉強熱心で、かつ自己投資を惜しまない方の声で
すから、私も応えないわけにはいきません。
▼そこで!
そうした、私がお願いしてでも読んでほしい方のために発行する
のが、ここでお披露目する、
「ビジネス選書&サマリー☆リーダーズ」です。
これは、今ある「ビジネス選書&サマリー」をグレードアップし
たもので、【完全版】の位置づけです。
! これを読めばもうビジネス書を買う必要はありません。
サマリー部分のボリュームは、これまでの3倍以上になり、著者
の主張が十分理解できるようになるからです。
広告も入りませんから、
! 保存用に広告を削除する手間は要りません。
また、週1ベースの配信ですから、
! 受信トレーがパンクしません。
▼さらに!
私のコメントも全く異なります。「無料版」は、複数のサイトに
コンテンツを提供しており、他でも読めます。
しかし、ここで紹介する【完全版】では、コンサル経験を活かし、
プロとして書評を書く私がこのマガジンのために書き下ろします。
購読料はかかります。でも最新のビジネス書4冊分に、プロがコン
サルティグで得た知見を加えて、月300円です。
!半年読んでも、ビジネス書1冊が、買えるかどうかの金額です!
▼確かに!
「内容を見ずに判断できない!」というご意見をお持ちのために、
まぐまぐさんが2つの保証をつけています。
1)最初の配信後5日以内ならキャンセルできます。
2)万が一、気に入らなければいつでもやめられます。
つまり、ここで登録しても、あなたは全くリスクがないのです。
ぜひ、登録してみてください。
▼追伸
ご興味がおありなら、今ご登録することをお薦めします。忙しいあ
なたですから、躊躇する間にも貴重なビジネス知識を得る機会を逸
するべきではありません。
あなたにとって、一番大事な資産、それは時間です。まして、今、
登録することに、あなたのリスクはゼロなのですから。
▼では、
以下にサンプルを添付します。お楽しみください。
――――――――――――――――――――――――――――――
■〔2〕今週の選書 〜 ザ・ゴール2
――――――――――――――――――――――――――――――
◆選書データ
・著 者 エリヤフ・ゴールドラット 三本木亮(訳)
・出版社 ダイヤモンド社 2002/2 375pp
・価 格 1,600円 (本体) It's Not Luck (1994)
・目 次
1.緊急動議
2.昔の仲間
3.ロンドンへ
4.葛藤
5.ザ・ソリューション
6.究極の企業戦略
【概 要】
本書は、昨年ベストセラーになった「ザ・ゴール」の続編です。
前作で紹介したTOCを、単なる生産管理の手法から、マーケティ
ングや経営全般の問題解決にも応用できる思考法へと発展させま
す。ビジネス小説を楽しみながら、ビジネス知識が学べるスタイ
ルは健在。「変化を起こし実行する手法」を、まるで自分がアレッ
クスになり、やったように追体験できます。問題解決のための優
れた「思考プロセス」を、簡単に学ぶ書としておすすめです。
――――――――――――――――――――――――――――――
◆今週の選書サマリー
▼1.緊急動議
アレックス副社長は、多角事業グループの担当副社長として大赤字
だったグループ買収、見事一年で立て直した。株主総会の席上、会
長がそれをスピーチするのを一言一言味うように聞き入っていた。
ところが、社外取締役のところで実態は一変した。2人の社外取締
役が、突然、事業多角化戦略そのものを否定したのだ。そしてあろ
うことか、買収した子会社3社の売却を命じた。
この3社は、いずれも彼の指導により、TOCの手法を導入して業績改
善途中にある。ボトルネックを発見し、著しく在庫を減らし、生産
性を向上させているのだ。現在も順調に業績を改善させている。
だが、社外取締役がこの会社を売却したいのは、業績の問題ではな
い。ユニコ社全体を見渡したときの投資効率だ。売却により買収金
額を下回っても、キャッシュ・フローがよくなればそれでよいのだ。
※
その理由はこうだ。キャッシュフローが改善すれば、経営に長けた
トップが招聘できる。これによって株価が上がれば株主利益が確保
できる。株主利益を最大にすることが役割である株主代表なら、当
然の判断だ。
しかし、経営者の彼は違う。彼には、株主だけでなく、従業員の生
活も守る義務がある。しかも、三社の業績はうなぎのぼりに改善し
ている。これからなのだ。そこでこの売却を阻止しようとする。
ところが、これに対する他の経営陣の反応は悪い。会長に切り札を
尋ねると「私の切り札は君だ」という。かつての上司も売却阻止に
乗り気でない。調べてみると買収した会社の投資効率は予想以上に
悪い。
そんな状況下、彼は短期間で3社の業績を大幅に改善する決意をす
る。しかし競争激化の折、価格は低下傾向、利益は減る一方だ。こ
んな状況下で、あの社外取締役たちに「売却は会社にとって不利だ」
と思わせねばならないのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――
▼2.昔の仲間
アレックスは、この問題の解決には、現場に詳しい子会社の経営
者たちの知恵を引き出すしかないと考えた。彼らに新しい思考方
法を教え、問題の解決策を見つけさせることにした。
これまで各社とも、アレックスの指導で、社内のボトルネック探
しとその解決に尽力してきた連中だ、これによって格段に在庫を
減らし生産性を向上させてきたのだ。
しかし、市場の競争激化から、販売価格が下がっている。また利
益率の低下によって、業績が低迷している。これまでのように、
ただ単に社内のコスト削減し、在庫を一段と減らしても、焼け石
に水である。
価格競争で収益性が減少する状況を打破するには、価格を維持しな
がら販売を拡大していくしかない。しかし、販売する商品はこれま
でと全く同じなのだ。ライバル企業が先行して値下げする状況下に
あるのに、いったいどうすればそんな芸当ができるのだろうか。
今のところ、アレックスにも、短期間で収益性を顕著に改善する方
法は全く検討もつかない。
※
子会社の一つ、印刷会社の社長ピートは、アレックスの思考法を用
い、安い値段で売るかわりに一度に大量に買わせるライバル企業に
勝つ方法を考えた。
彼らの顧客は、在庫を抱えて資金繰りが悪化している。これを解決
すれば、自社の商品が売れるはずだ。しかし小ロット受注・生産で
は採算に合わない。
そこで見つけた解決策はこうだ。顧客に一度の注文を多くしてもら
う。値段も安くする。しかし納入は小ロットずつにする。大量受注
すれば、実際に印刷しなくても売上げを安定させることができる。
またこちらの生産計画が立てやすい。相手への納品に合わせて印刷
するのだから、在庫を抱える必要はない。顧客は在庫を減らすこと
ができ、資金繰りが楽になる。
その分、支払が早なれば、自社のキャッシュ・フローも改善できる。
もともと高速印刷機がないため、大量受注をしてもあまり効果はな
いが大量の予約注文があれば、売上げを安定させることができる。
相手の納入に合わせて印刷すればよいのだから、在庫を抱える必要
もない。価格の値下げ分は生産性の向上でカバーできる。ライバル
企業に注文をとられる心配も薄らぐ。
――――――――――――――――――――――――――――――
▼3.ロンドンへ
アレックスは、2人の社外取締役とともにロンドンに旅立った。投
資家向けの会合に出席するためだ。自分が育てた会社をつぶそうと
する2人との海外出張は、決して気乗りのするものでは無かった。
彼らと移動する道すがら、アレックスは投資家の“モノの考え方を
知る。彼らいわく「会社の目的は金を儲ける事である。経営者は、
みなそれを忘れている。そして生産、コスト、戦略、人を雇うこと
といった手段のほうに気をとられている」
しかし「会社は株主のもので経営者の者ではない。投資された金は
守らなくてはならない」
アレックスは、それに反論する。会社の目的は会社関係者の利益を
守ることである。つまり株主の利益のために従業員の利益が犠牲に
なってはならない。
現在会社が直面しているのは「株主の利益」と「従業員の利益」を
同時にみたせないこと、コンフリクト起していることだ。その答え
を出さなくてはならない。
彼は「思考プロセス」をつかって二人の前で解決策を導き出そうと
する。しかしうまくいかなかった。
※
思考プロセスの前提はこうだ。「どんな複雑な状況も、根本的な問
題は一つか二つしかない。このプロセスでその問題が導き出せる。
あとはその原因の解消に、努力を集中すればいい。
2人の社外取締役は、思考法について「面白いが実用性は無い」と断
じる。彼らと一緒に「いかに売り上げを増やすか」というテーマで
この思考法を使ってみることにした。
好ましくない結果についてリストアップしていくと、いくつかの因
果関係があることに気づいた。それをグループ分けにしていった。
そしてついに問題の核心を抽出した。売り上げが伸びないのは「マ
ネージャーに部分最適化を達成させることで会社運営しようとして
いるから」なのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――
▼4.葛藤
複雑な問題に直面したら「思考プロセス」を使うことだ。これは問
題解決のために「何を」「何に」「どのように」変えれば良いかを
教えてくれる。
これは恩師ジョナから教わった「変化を起こし、実行に移すための
手法」である。変化を実現するには「何を変えるか」「どう変える
か」「どう変化を起こすか」という質問に答えればよい。
頭で考えるだけでは、問題の解釈があいまいになる。システマティ
ックな検討ができない。そこで「雲」を使う。これは四角形の枠だ。
問題を構成する要素を「雲」として書き出し因果関係を線で結ぶ。
問題を構成するさまざまな要素や要因を「雲」にし、それらの雲を
因果関係から線で結んでいく。こうして問題を図示すると、内容を
整理しながら、思考を進めることができる。
※
でき上がった図は、樹木型になるので「ツリー」と呼ばれる。
「現状問題構造ツリー」
「対立解消図」
「未来問題構造ツリー」
「前提条件ツリー」
「移行ツリー」
などで図示すれば問題の内容を整理しながら、思考を進めていくこ
とができる。
このツリーを作ると「どの問題を解決するのが最も効率的か」がわ
かる。これを「コアの問題」という。これを解決することが、最終
目的だ。こうすれば参加者たちからアイデアが出てくる。
――――――――――――――――――――――――――――――
▼5.ザ・ソリューション
3社のうち最後まで解決方法がわからず、業績が低迷していたプレ
ッシャー・スチーム社では、営業担当者全員を集めた。アレックス
が司会者となりどうすれば売上げが増え利益があがるか討議した。
この会社の主力業務は、高圧蒸気製造装置の生産・販売である。業
績悪化から社員の士気は落ち込んでおり、ディスカッションが行わ
れる会議室の雰囲気はすっかりしらけたものだった。
ライバルとの競争で、値段を下げざるをえず、それが赤字の原因と
なる。営業担当者の視線は冷たい。アレックスは会社が売却され
る運命をなんとか変えようと皆からアイデアを引出す努力をする。
集まった者は、誰もが顧客を有利にすることは、わが社にとって不
利だと思い込んでいる。アレックスは、対立解消図を使って、両者
に利益をもたらす方法を考えだそうと討議を誘導する。
※
営業部長が言った。「客に魅力的と思われたいんだったら、客の高
圧蒸気のニーズを全部こちらで丸抱えにしてやればいいんだ」なか
ば逆切れ気味に投げつけられたこの発言がきっかけになった。
つまり、高圧蒸気の装置を売るのではなく、高圧蒸気そのものを販
売すればよいのだ。それは、まるでゼロックスのリース方式と同じ
やり方だった。
顧客は、設備投資が必要なくなる。当社側はパーツの管理から、メ
ンテナンスまで、都合のよいように行える。会議室は一転して活気
を帯びてきた。
――――――――――――――――――――――――――――――
▼6.究極の企業戦略
結局、グループ3社は売却されることに決まった。しかし、予想を
はるかに超えた価格で買収された。3社の社長たちは、新天地でユ
ニコ社よりも厚遇を受けることになった。
主張どおりグループ会社を売却でき、しかも予想より高い価格で契
約でき社外取締役は大満足だ。そして、アレックスの手腕を高く評
価、経営のあり方をたずねた。
アレックスは、まず高く売れた理由は「会社でなく、価値あるコン
セプトを売からだ」と説明した。そして企業経営における目標達成
には、次の必要条件を満すことが不可欠だと説明した。
「現在から将来にむけ、お金を儲ける」
「現在から将来に向け、従業員が安心・満足できる環境を与える」
「現在から将来にわたって、市場を満足させる」
※
会社が利益さえあげればよいというのは、株主の利己的立場にすぎ
ない。必要なのは、確固たる競争優位性を構築することだ。それは
従業員が安心して働ける企業環境をつくらねばならない。
しかし、この説明を聞いても、社外取締役たちはその意味を理解で
きなかった。会社が経営困難に陥っても、従業員を解雇しないとい
う考え方に、彼らは最後まで納得しなかった。
そこで、アレックスは「すべての従業員がいくつかの仕事に対応で
きるように、会社は柔軟性を持つべきだ」と提案した。そうれば会
社はほとんどレイオフをしなくてすむ。
これに対して経営陣はみな感心した。そして最後に彼らは、これま
での功績を称え、アレックスをユニコの次期会長として推すことで
一致した。(了)
――――――――――――――――――――――――――――――
◆コメント
▼「ザ・ゴール」のここが面白い
前書「ザ・ゴール」では、アレックスが「各部署が自分の成績を最
高にするのでなく、全体のバランスを考えることが大事だ」主張し
ました。
本書では、苦しくても従業員のクビを切らず、売上増で解決するこ
とが大事だと主張しています。
もちろんどちらのやり方も、社員のやる気を高めます。
…って、これじゃ、まるで昔の日本の経営が目指していたやり方そ
のものじゃないですか!
これを、欧米の書籍から学ぶとは、時代は変わったわけですね。
▼頭のよさの伝達
思考プロセスの5つのうち「対立解消図」はすぐ役立ちます。2つ
の対立する事象を解消する視点を与えてくれるのです。人間関係や
他人と共同で問題解決する際のツールとしても使えます。
本書で、思考法のほかに学ぶべきこと、それはこのアレックスの部
下たちが、この思考法を方法論として体得していることです。
彼は、自分の思考法をまるで道具のように他の人に教えることで頭
のよさまで引き継いでいるのです。普段は、考えることすら不要な
のです。
「答えは現場にある」というのが、最近のビジネス社会の常識です。
世の中が複雑になりすぎて、トップも現場のマネージャーですら、
問題解決の糸口が発見できなくなっているからです。
こうしたとき、頼りになるのは、まさに現場の担当者です。彼らが、
上司の思考法をあたかもDNAのように引き継いでいることが、必要
なのです。
※
本書ではこうした思考の体系を「思考プロセス」と呼びます。他に
も最近思考法の本が売れています。複雑に絡み合った問題を、解き
ほぐすテクニックを解説した本です。
例えば「論理力を鍛えるトレーニングブック」(かんき出版)「マ
ッキンゼー式世界最強の問題解決」(英治出版)など。それだけ世
が複雑になっているのです。
こうした思考法を使うと、一見難解ことをとても簡単にできます。
そうすることで、自分の理解が高まるばかりか、他の人にも伝達し
やすくなります。
こうした思考の体系が皆さんの会社にはあるでしょうか?そして、
それをみなが共有し、誰もが使いこなせるようにする伝達システ
ムがあるでしょうか?
▼難しいことを易しくやさしくするところに商機あり!
私はコンサルタントの師匠に「難しいことをやさしく言えるのが一
流のコンサル、やさしいことを難しく言うコンサルは三流以下だ」
と言われてきました。
ところが書籍を含め、世の中には「難しいことを言わないとお金を
もらえない」と考える人が多いようです。やさしいことをわざわざ
難しく書いて自分がすごいということを強調する人もいます。
でも、本当は「難しいことをやさしく言う」ほうに商機はあります。
周りから感謝もされます。例えば、中経出版から出ている「経済の
ニュースが面白いほどよくわかる」という本があります。
難解な経済のニュースを、わかりやすく書いているのですがこのシ
リーズはビジネス書としては空前の200万部突破です。商機はむしろ
こちらにあります。
例えばプロバイダーのマニュアル。よくわからないですよね。プロ
トコルとかIPとか、到底日本語と思えない単語が、当たり前のよう
に使われています。
もし、どこかの会社が、誰にでもわかるマニュアルを作ったら、そ
れだけで一挙にお客さんが獲得できると思います。あなたの会社に
はこういう商機が転がっていないでしょうか?
今回紹介したような思考法の本は、こうした商機を発掘するきっか
けになります。これがヒット商品を生み出すきっかけになるとした
ら、こんなに安い投資はないと思います。
――――――――――――――――――――――――――――――
■〔3〕バックナンバー書棚より
――――――――――――――――――――――――――――――
ザ・ゴール
――――――――――――――――――――――――――――――
さて、前述のとおり「ザ・ゴール2」はT0Cを説いた「ザ・ゴール」
の続編です。今週の前編のエッセンスをバックナンバーからお届け
しましょう。
【1】
世界中の会社が生産性を求めている。では生産的とはなんだろうか?
もちろん会社によっていろいろな計算方法がある。しかし本質的に
は一つだ。
それは「目標(ゴール)」に向かって会社を近づける行為のことだ。
会社の目標に少しでも会社に近づけることができる行為を生産的と
呼ぶのだ。
そして、多くの会社が陥っている一番深刻な問題、それはその目標
が何か分かっていないことだ。本来、どんな会社も目標は皆同じ、
一つしかない。
それは「お金を儲けること」だ。それ以外のことは、いかなること
それを達成するための「手段」に過ぎないのだ。
【2】
「お金を儲ける」という目標を完璧な形で表すことができ、かつ工
場を動かすための作業ルールの設定を可能にする指標が3つある。
それは、まず「スループット」である。これは、販売を通じてお金
を作り出す割合のことだ。生産でなく販売であるところがポイント
だ。
次に「在庫」である。これには完成品だけでなく、仕掛品や原材料、
作りかけの部品なども含まれる。販売するものを購入するために投
資したすべてのお金のことだ。
最後に「作業経費」である。「在庫」を「スループット」に変える
ために費やすお金のことだ。
工場で管理するすべてのことはこの3つの指標で図ることができる
のだ。
【3】
従来の生産能力に対する考え方は間違いだ。これまで多くの工場で
各工程をバラバラにして処理能力を測定したり効率化しようとして
きたがこれは無意味だ。
例えば、経費を抑えるために生産能力を抑えるとか、ロボットの効
率を上げるために不要な部品を作って在庫を増やすなどは愚の骨頂
だ。
また工程は二つに分けるべきだ。その際、基準は「処理能力」だ。
それが与えられた仕事量以下の仕事しかこなせないならそれをボ
トルネックと呼ぶ。
このボトルネックの処理能力がその工場の処理能力となる。つまり
ボトルネックの処理能力が市場の需要と同じになるようにしなけれ
ばならない。
【4】
改善の前提として重要なのは、まず改善の尺度を多くの工場が陥っ
ているコスト第一主義からスループット第一主義に変えることだ。
次に継続的改善プロセスを実施する。具体的には、工場の制約条件
となる一番弱いところ、すなわち「ボトルネックは何か」見つける
ことから始める。
次にそのボトルネックを、プロセスの中でどのように活用するかを
決める。
そして他のすべてのプロセスを、このボトルネックに従わせること
だ。
続いてボトルネック自体の能力を高めるべきだ。後は新たなボトル
ネックを見つけることだ。つまりこのプロセスの最初に戻るわけだ。
【5】
「改善」を継続的に行うために本当に必要なこと、それは真の問題
を「発見」しそれを「解決」する能力だ。マネジメントのテクニッ
クはその後で良い。
まず「何を変えるべきか」発見することが最も重要だ。次にそれを
「何に変え」最後に「どう変えか」を考える。この一連の思考プロ
セスが求められる。
その際、工場で起きている現象を論理的に説明する「仮説」とそれ
を「検証」していくことが必要だ。これを各プロセスにおいて繰り
返していくわけだ。
こうした一連のプロセスを、いかなる複雑な環境下においても、周
囲の人間を巻き込みながら、また新たな問題を生まないよう実行し
なければならない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎ご意見、お問い合わせは、
koichi@kfujii.com
◎登録変更、解除は
http://www.kfujii.com/TCY03.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|