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短い絵本『PRIDE & DUST ショート』
_________________________________2008年 ?月 3日発行
□プロローグ1:「カウントダウンへ」(1/2)
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時刻表を確認したのは昨日の夜。
僕は初めて寝台特急に乗ることを決めた。
この時、鉄道への興味はゼロ。
席の予約すらしていない。
けれど当日、意外にも空席があった。
切符を買ってホームへ向かう。
特に旅の道程を整理していなかったせいか、列車が到着するまでの時間は忙しかった。
乗降場所や席の位置、財布の中身まで。
素人の高ぶりがにじみ出ていたに違いない。
やがて汽笛が届き、白い鬣を伸ばしたような黒い車輌が近づいてきた。
黒い獅子の蒸気とブレーキの音で駅が一斉に緊張する。
気づけば他に乗客がいない。
昼間とはいえ十二月。
今日は三十日だから、まあ不思議ではない。
案の定、客車の扉は僕の前を通り過ぎた。
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「はやく乗りな」
客車は止まり、そう言っている。
僕は窓に映った自分から目を反らし、扉が開くのを待った。
…というのが旅の始まり。
出発はここ「KYOUTO駅」で、終点はHOKKAIDOUの「SAPPORO駅」。
約三十時間の長旅だ。
この旅の目的というのは、北の大地のドーム球場で行われる催し。
でも僕が話したいのは別の事だ。
どの辺りで起きたことだったのか覚えていないけれど、あれが夢とは思えない。
揺れる寝台の上で眠ってしまった僕は、沈み行く太陽のきつい合図で窓に向いた。
目つきを悪くしながら、外の世界に焦点を合わせる。
窓にぶつかる飛沫が見えた。
雨が降りだしたのか。
けれど違っていた。
……なぜか列車は水上を走っていた。 〜続く
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